自分の楽器の筈なのに自分の力ではどうしようもないのが声楽の難しいところと言えばそれまでかもしれないです。今更僕がソプラノやテノール、はたまたバス歌手にはなれないのは当たり前ですが、バリトンの中でも向き不向きがあってできない役柄はゴマンとあります。
その中で、セヴィリアの理髪師は神様に許された僕にピッタリの数少ない役柄の1つです。
その稀有な役柄に挑んだ今回の伊丹市民オペラ『セヴィリアの理髪師』を大成功させられた事は、こんなに嬉しい事はないです。
もちろん僕一人の力ではありません。沢山のスタッフさんや共演者、指揮者や演出家、合唱団の皆さん事務局の皆さん、そして何より会場に足を運んで温かく見守ってくださった方々、この演目に関わった全ての方々の力が結集してできたものだと思っています。最近、本当に周りの方々の支えが有難いなーと痛感する様になってきました。本当にありがとうございます。
僕自身は昨年末から『イリス』イタリア公演でイタリアを行ったり来たり、その間もセヴィリアの稽古は同時進行してありましたが、もちろん満足に参加できず、関係者の皆さまには多々ご迷惑をおかけした事もあったと思います。持つべきものはよい現場です。皆さんのご厚意にも甘えながら頑張らせてもらえてるというのもひしひしと感じている今日この頃です。
同時に、やはり一つ一つ公演を成功させていく難しさのハードルもどんどん上がってきていて、プレッシャーも大きくなってきているのも事実ですが、それに押しつぶされず歌える喜びを感じてこれからも頑張っていきます。
今週末は『愛の妙薬』です。
素晴らしいテノール歌手ジョヴァンニ・ボッタさんと共演できる事はこの上ない喜びです。
このブログを読んでくださっている稀有な?方々、いつもお越しくださいありがとうございます。これからも力強く応援してくださると嬉しいです。
ではまた。

2018/3/30