2011年、京都市立芸術大学博士課程リサイタルをキッカケに始まったこのリサイタルシリーズ、まさかこんなに長く続ける事になるなんてその時には想像だにしてなかったです。
このたびも、沢山の方々にご来場下さり、暖かい拍手、目に見える声援、目に見えない心からの応援、全てを感じながら幸せな舞台に立てました。なんと幸せな事でしょうか。
ご来場下さいました皆様、ご来場には至らないまでも成功をお祈り下さった皆様、本当にありがとうございました(o^^o)
少しはお楽しみいただけましたかね?
一介の歌手として、舞台のほんの短いひと時を皆様に楽しんでもらう事、ただそれだけが演奏の究極の目標です。その為に我々は日々厳しいトレーニングを積み、体を鍛え、演奏に臨みます。そして、プログラミングから企画構成演出全般に至る細部にまで気を配り、公演の成功を目指します。お楽しみいただけてたらこれほど嬉しい事はありません。また、忌憚のないご感想などもいただけたら嬉しいです。
第1部のイタリア近代歌曲は、ピアノソロより前の曲は全て新曲での挑戦でしたが、やはり良いですね。とてもメロディックで歌い甲斐のある曲ばかりで好きでした。やってよかった、と心から思えました。アリアについての収穫はなんといってもオペラ『エドガール』の「この愛、俺の恥」でした。また一つ技術的に超えられた実感がありました。これは演奏者としては成長を実感できるという最高のご褒美で、とても嬉しい事なのです(o^^o)


そしてなんと言っても第2部の『イリス』!
昨年5月に尼崎で1度、イタリアで3公演演じてきた財産がこれほどまでに大きいものなのかと、自分自身でも驚きながら本番舞台で歌っていました。何も考えずに身体が勝手にキョウトを演じてるんです、歌ってるんです!あんまり意識しないでできてしまってるんですよ。本当に(-。-;脳波などを採ると、恐らくいわゆる[ゾーン状態]だったのではないかと推測してます(^O^)大きな財産をまた日本でも再確認できた、とても有意義な舞台になりました。


後、反響の多かったのは、オペラ後のトークでした。沢山の人の前でお話しする事にそれ程抵抗のなくなってきた今日この頃ではありますが、それでも演奏後は疲れもあり緊張感もありで、後で録音など聴くとカミカミで文章になってない恥ずかしいところもたくさんありましたが、僕のイリスに対する思いを聞けて嬉しかった、などと言って下さった方がたくさんいらっしゃいました。
僕が、現在京都市少年合唱団で子供達をご指導させてもらっている関係で、夢を継続して持ち続け努力を続けていれば叶う夢もある、という話もさせていただきましたが、こちらも多くの方に共感していただけたのではないかと実感してます。
ともあれ、僕としては演奏の反省は多々あるものの、予定していた事はほぼ成し遂げられて、大きな事故もなく無事に本番が終えられた事はとても嬉しい事です
ご尽力下さった全て皆様に感謝申し上げます。
ありがとうございました。

大谷圭介.